1999年07月22日
ニュースルーム

いすゞ 中型トラック「フォワード」シリーズのGVW10~18トンクラス(積載量5~10トン超クラス)を改良

いすゞ自動車(株)は、中型トラック「フォワード」シリーズのGVW10~18トンクラス(積載量5~10トン超クラス)を平成10/11年排出ガス規制及び中期ブレーキ安全規制に適合させるなどの改良を施し、8月19日から全国一斉に発売する。
いすゞ自動車は、4月8日に中型トラック「フォワード」のGVW8トンクラス(積載量4トンクラス)を平成10年排出ガス規制に適合させるなどの改良を施し、発売した。
今回、フォワードシリーズのGVW10~18トンについても、エンジンにより電子制御コモンレールシステムやTICS(Timing and injection Control System)を採用し高圧燃料噴射化を実現、さらにEGRなどを採用することで、平成10/11年排出ガス規制に適合させた。また、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)やオートアジャスター付ブレーキなどを装備することで中期ブレーキ安全規制に適合させるとともに、SRSエアバッグ&プリテンショナー付シートベルト、衝撃吸収ステアリングホイールなどを標準装備し、更なる安全性の向上を図った。
主な特長は次の通り:

  1. 1フォワードシリーズのGVW10~18トンクラスに、電子制御コモンレール式高圧燃料噴射システム(6HK1-TC系)やTICS(6HH1系、Timing and Injection Control System)を採用することにより更なる高圧燃料噴射を実現、また吸排気4バルブ化、中央燃焼室化、燃料噴射ノズルの小噴口・多噴口を図るとともに6HH1系にEGRを採用することで、PM、黒煙、NOxを大幅に低減し、平成10/11年排出ガス規制に適合させた。
  2. 2GVW14~16トンクラスのFTR、GVW18トンクラスのFVZに中型トラッククラス最高の280馬力(*ネット値)を達成した6HK1-TCS型エンジン塔載車を設定した。
    (*ネット値とは、エンジンを車両搭載状態とほぼ同じ条件で測定した数値)
  3. 3運転席SRSエアバッグ&プリテンショナー付シートベルト、衝撃吸収ステアリングホイールを全車型に標準装備とし、ドライバーの安全性を向上させた。
  4. 4タイヤロックを防止するABS(アンチロック・ブレーキ・システム)、ブレーキドラムとライニングのすき間を一定に保つオートアジャスター付ブレーキを全車型に標準装備し、中期ブレーキ安全規制に適合させた。
  5. 5GVW10~13.5トンクラスのFSRにショートキャブの「フォワードV」(FSR-S)を新規設定した。

また併せて、低価格と高積載で好評を頂いている、GVW8トンクラスの「フォワード ジャストンII」(NQR)についても平成10年排出ガス規制に適合させ、8月19日より発売する。

目標販売台数 :
GVW10~18トンクラスの『フォワード』シリーズ全体で2,100台/年
『フォワード ジャストンll』 200台/年

≪『フォワード』シリーズ 東京地区希望小売価格≫(消費税含まず)

車型 主な仕様 最大積載量 エンジン
(ネット)
東京地区希望小売価格
KK-FSR34L4X4NA 木製平ボディ 5,700kg 6HK1-TCC
260馬力
6,443,000円
KK-FSR33L4XA 木製平ボディ 5,700kg 6HH1-S
225馬力
5,868,000円
KL-FTR34L4XWR キャブ付シャシ 6HK1-TCS
280馬力
7,004,000円
KL-FVZ34S4XW キャブ付シャシ 6HK1-TCS
280馬力
8,560,000円

『フォワード ジャストンII』 東京地区希望小売価格(消費税含まず)

車型 主な仕様 最大積載量 エンジン
(ネット)
東京地区希望小売価格
KK-NQR75LN-
5PXYJ
キャブ付シャシ 4HK1-T
170馬力
3,759,000円

≪商品概要≫

[エンジンラインナップ]

  1. 1GVW14~16トンクラスのFTR、GVW18トンクラスのFVZに、中型トラッククラス最高の280馬力を達成した6HK1-TCS型をはじめ、260馬力の6HK1-TCC型、225馬力の6HH1-S型の3種類のエンジンを設定した。
  2. 2GVW10~13.5トンクラスのFSRに、260馬力の6HK1-TCC型、240馬力の6HK1-TCN型、225馬力の6HH1-S型の3種類のエンジンを設定した。 ショートキャブのFSR-Sには225馬力の6HH1-S型エンジンを設定した。
  3. 3GVW8トンクラスのNQRに、170馬力の4HK1-T型、155馬力の4HJ1型の2種類のエンジンを設定した。
    (*馬力数値はすべてネット値にて表示)

[平成10/11年排出ガス規制適合技術]

  1. 1PM・黒煙を低減するために、エンジンそれぞれの特性に合わせ、高圧燃料噴射装置を採用した。
    高圧燃料噴射は、燃料と空気の混合を促進することで、着火後はシリンダ-内でムラなく燃焼し、すみやかに燃焼を終えるという、理想的な燃焼状態を形成する。
    • 6HK1-TC系:「電子制御コモンレール式高圧燃料噴射システム」(最大1200気圧)
    • 6HH1系:電子制御式高圧燃料噴射ポンプ「TICS(Timing and Injection rate Control System)」(最大1200気圧)
    • 4H系:「新分配型高圧燃料噴射ポンプ」(最大1200気圧)
  2. 2PM・黒煙を低減するために、6HK1-TC系と6HH1系のエンジンに、吸排気4バルブ化、中央燃焼室化、燃料噴射ノズルの小噴口・多噴口化を図った。
  3. 3NOxを低減するために、全てのエンジンで、運転状況に応じた噴射時期の制御を図った。
  4. 4NOxを低減するために、EGR(排出ガス再循環装置)を6HH1系と4H系に採用した。
    (4HJ1型は電子制御式EGRシステムを採用)

[安全性]

  1. 1SRSエアバッグ&プリテンショナー付シートベルト、衝撃吸収ステアリングホイールを全車型に標準装備とし、正面衝突時のドライバーへの衝撃緩和を図った。
  2. 2急制動時や滑りやすい路面での制動時にタイヤロックを防止するABSをGVW10~18トンクラスの全車型に標準装備し、制動時の車両姿勢の安定性を向上させた。GVW8トンクラスのNQRにはLSPV(ロード・センシング・プロポーショニング・バルブ)を標準装備とした。
  3. 3ブレーキドラムとライニングの隙間を一定に保つオートアジャスター付ブレーキを全車型に標準装備し、ライニング摩耗時のブレーキの効き遅れを防止させた。
  4. 4駐車時に高い制動力を発揮するホイールパーキングブレーキをFTR、FVZに標準装備、FSR、FSR-Sにオプション設定し、坂道などでの駐車時の制動能力を向上させた。
  5. 5GVW10~18トンクラスにフォグランプ一体型ディスチャージヘッドランプを標準装備し、夜間走行時の視認性を向上させた。(FSR、FSR-SのホイールベースGとFTRのホイールベースFにはオプション設定)

[シャシ]

FSRにショートキャブの「フォワード-V」(FSR-S)を新規設定した。これにより標準キャブと同サイズの荷台を、ワンサイズ短いホイールベースに架装することが可能となり、取り回し性の向上を達成した。

[エクステリア]

  1. 1GVW10~18トンクラスのフロントオープンリッド部にラジエーターグリルと同様のデザインラインを追加した。また、エアダム一体式フロントバンパー(ターボ系とワイドキャブに標準装備)のデザインを一新し、力強いイメージとした。
  2. 2GVW8トンクラスのNQRのフロントグリルをメッキ仕様に変更し、上質感を持たせた
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